詐欺にあいやすい人はこの質問に答えようとしてしまいます

質問です

「愛するのと愛されるのではどちらが幸せでしょうか?」

Thinking time…

こう質問されて、「どっちかなあ?」と考えてしまう方は、詐欺に引っかかりやすいかもしれません。

次のような考え方をしても答は出ません。仮に出たとしてもお門違いなものになるでしょう。

「好かれる」のと「好きになる」のはどっちがいいかな?

「~される」と「~する」

つまり、受動能動を比較しても意味がないということです。というより、本来比べられないものをなぜ比べてしまうのか、そのことのほうが不思議なぐらいです。

正しくは、次のような比較しか成立しません。

  • 愛される(受動)
  • 信頼される(受動)
    ではどっちがいいかな?

または

  • 愛する[能動]
  • 信頼する[能動]
    ではどっちがいいかな?

「何いってるのかわからない。理解力のないオイラ(アタイ)でもわかるように説明してくんない?」という方のためのコーナー。

噛み砕きコーナー

「~される」の方にメリットがあるかないか。

そのことを考えると分かりやすくなります。

次の例をご覧ください。

蹴っ飛ばのと蹴っ飛ばされるのではどっちがいいかな?

こんなものを比較しますか?
普通は、する(能動)とされる(受動)を比べたりしないわけです。

なのに、なぜか「愛する」の場合は比べてしまうから面白いですよね。では、なぜ「愛する」の場合は比べてしまうのか?

「蹴っ飛ばされる」のとは違い、「愛される」ことにはメリットがあるからですよ。いいかえれば、「する」だけでなく「される」場合にもメリットがあるということですね。

そんなとき、人はついつい比べてみたくなってしまうのです。

ここから、一般の方向けの説明に戻ります(笑)

誰しも本当は自分のこと(能動)にしか興味がないのです。

愛されるという受動を考えているつもりでも、実際には愛されることによって自分が何かを感じる思うという能動だけが興味の対象なのです。

次の例でわかります。
考えずにすぐ答えてみてください。

裏切られるのと裏切るのとではどちらがいいか?

多くの人は、「裏切られるほうがいい」と答えるようです。その理由はと問えば、間違いなくこう答えます。

「自分が、裏切るなどという卑劣な行為をしたくないから」

おや?
相手ならいいんですか?

  • 自分でなければ、誰かが卑劣なことをしても、関係ないのですか?
  • その誰かが良心の呵責に耐えられなくても、お構いなしなんですね?

「裏切られる」と聞いて連想されるのは、その結果「自分がどうなるか」なのです。間違っても「相手がどうなのか」ではありません。

ほら、このように自分が感じる(能動)こと以外は、気にも留めないんですよ。

裏切ることのほうがマシだと考えた方は、質問に答える前に、相手のことに考えを巡らせましたか?

自分のことを裏切ったその誰かは、後ろめたい思いをしないだろうか?」という具合に。

おそらく、裏切られたら「自分はどうだろう?」ということしか考えなかったのではないでしょうか。

同じように、今回の質問でも、自分が「愛される」は、誰かが「愛する」に置き換えられてしまっているのです。ですから、タイトルの質問は次のように置き換えられてしまうのです。

愛される(→誰かが愛する)のと自分が愛するのはどちらが幸せか?

もっと、わかりやすくすれば、

誰かがお腹いっぱい食べるのと自分がお腹いっぱい食べるのでは、どちらが満腹になるだろうか

ということです。

まさか、そんなことを比べたりしませんよね。

ということからわかるように、本当は次の2つを比べていたのです。

  • 愛されることによる自分のメリット
  • 自分が誰かを愛すること

これを先ほどのオイラ(アタイ)たちにもわかるように置き換えるならば、

  • 旅先で買ってきたおみやげをもらうこと
  • 旅先で自分がいろいろなことを経験すること

ということになります。

❶にしかお得感を感じられない人は、物欲が満たされれば幸せなのかどうかと自問するべきでしょう。

他の方は、目を閉じて、じっくり比べてみてください。

誰かを愛するときの感情と何かしらお得な思いをしたときの感情を。

「そんなアホらしいことやってられるか」という反応が正常です。

  • 人を愛するときのあの感情
  • 特売でお得に買物ができた喜び

それらを比較できる人がいたらお目にかかりたいものです

最後に、タイトルの質問に対する意外な答です。

愛するに決まっています」

といいたいところですが、本当にいいたかったのはこちらです。

「そもそも比べること自体が間違いだ」

さて、あなたは質問に答えようとしましたか?

もしそうだったのなら、詐欺に遭いやすい体質かもしれません。

いや、それ以前に、本来なら比べる気にもならないものを比べようとしてしまったわけですから、もう詐欺に引っかかっていると言ってもいいのかもしれませんね。

投稿者プロフィール

ほしのみのる
ほしのみのる高次元ライフコーチ
いつも後頭部から50cm上にいる自分を意識するようにしています。自分が見たものに反応するのではなく、何かを見ている自分を意識する生き方ですね。