事実を重視するのをやめると生きやすくなる

よく、嘘も方便といいますよね。円滑な人間関係のために、上手に活用すると効果的なものです。

ところが、人によっては、

  • 嘘はいけない
  • 真実が重要だ

思い込んでいる人も多いようです。 人により考え方はさまざまでしょうが、僕は断言します。

嘘のどこが悪い!

人が幸せになるならいくらでも嘘をつくべきだ!

その人が喜び、いいことしか起こらない状況で、事実を重視する必要なんてありますか?
これっぽっちもありません。

真実が大事だ

そんなどこぞの誰かに植えつけられた愚かな考え方は、今すぐ捨ててしまいましょう。ほとんどの場合、正しい情報が必要とされるということから、「事実どおり=重要」という錯覚に陥ってしまいます。

そのことを利用した巧妙な洗脳なんですよ。
(長年に渡り、どこかの教育機関により植えつけられてきたものです)

あるおばあさんがあなたにいいました。

「上京していった息子のことが気がかりでね。元気でやっているだろうかねえ」

これに対して、あなたは

「あ、息子さん、ホームレスやってますよ」

と答えました。

事実通りのことを伝えたわけですから、あなたには何の罪もないのでしょう。

でも、この場合、このおばあさんが望んでいるのは、事実を知ることではありません。それを知ることによって得られる安堵感のはずです。我が子が元気にやっていることを知り、安心したいのです。

だったら、それを与えてあげましょうよ。けっして、「その証拠まで用意しろ」なんていうはずはないでしょうし。

真実を告げられて、

「ああ、よかった。息子の悲惨な状況なんかどうでもいいわ。真実を知ること自体が目的なんだから」

こんなことになりますかね?

ましてや、真実を聞かされ絶望してしまい、変わり果てた姿に…。そんなことになってもまだ「事実通りのことを伝えただけだ」などといえますか?

事実通りであることが常に最善だとは限らないのです。

もう一つ身近な例を。

あなたは水道の蛇口から水がチョロチョロ流れているのを発見しました。

「あの子ったら、朝急いでいたみたいだったから、キチンと閉めなかったのね」

お子さんが慌てて登校していったことを思い出したあなたは、帰ってきたら注意しておかないといけないと思いました。

「ただいま~」

「あんたねえ、今朝、水出しっ放しだったわよ。キチンと閉めていきなさいよ!」

お子さんがしでかしたことに怒りをぶつけるような方は論外なので、ここでは除外します。ほとんどの場合、「これからは気をつけるように」という注意喚起のためでしょう。

ところが、僕はまったく違う考え方をします。まず、このシーンのような注意喚起には一切効果がありません。それどころか、逆効果不利益ですらあります。

誰しもその場で注意された場合、「おっと、いけない」と瞬時に反省するものです。しかも、非を認めるなんて意識すらありません。つまり、無意識に認めています。

ところが、時間が経過してしまうと、「そういわれても、そんな覚えないし」となることのほうが多いものです。本人が気づいていないわけですから。そもそも、気づいていたら出しっぱなしになんかしませんよね。

そんな身に覚えのないことを注意されて、すぐに認めて反省する子がいたら、逆に薄気味悪くないですか。

万が一いるとしたら、それは単に逆らうことでより叱られることを避けようという、賢明な(ずる賢い)お子さんぐらいでしょう。

  • その場で
  • 時間経過後に

この場合の両者の決定的な違いは、あなたにとっての事実は、お子さんにとっては事実ではないことです。

いくらあなたには明らかな事実としか思えないとしても、お子さんにとっては何の判断材料もないことです。ただ言われたことを鵜呑みにするしかありません。もちろん、時をさかのぼって真相を確かめるなんてこともできません。

このように、言われたことを鵜呑みにするしかない状況で受けた注意など、何の効果もなく嫌な思いをするだけの不利益なものでしかありません。まず、間違いなく、注意されて喜ぶお子さんはいないでしょうからね。

それでも、あなたに注意したい気持ちが残るとしたら、それは単に

自分の中でのバランスを取りたい

だけです。

  • 自分は注意すべきことを知ってしまった
  • そのままにしておけない

そういった自分の中での均衡を保ちたいだけなのです。

お子さんからすれば、とんでもない傍迷惑ですよね。

「注意しなければ」

この思いさえ手放せば、すべてが円滑に巡りはじめます。

そもそも、あなたに注意する義務はありませんし、人の気分を害する権利もありません。効果がなく無駄なことをすることの虚しさを感じましょう。

自分の満足のために、他人に嫌な思いをさせている

ということに今すぐ気づきましょう。

投稿者プロフィール

ほしのみのる
ほしのみのる高次元ライフコーチ
いつも後頭部から50cm上にいる自分を意識するようにしています。自分が見たものに反応するのではなく、何かを見ている自分を意識する生き方ですね。