「空腹はなぜいいか?」 3.空腹がもたらす圧倒的なメリット

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1と2で、人間は空腹を前提に設計されているので、食べ過ぎはとても体に悪い。そして半日断食という、誰にでも使える最高の健康法があるいうことをお伝えしました。

しかし、今まで長年続けてきた朝食を食べるという習慣を、いきなりやめるのは難しいよとか、食べるべきものをいろいろと指示されてしまうと人生における楽しみがなくなってしまう。めんどくさいという人もいるかと思います。

そんな人のために、最後に「空腹がもたらす圧倒的なメリット」を紹介し、みなさんの空腹力を鍛えるモチベーションを爆上げしていきます。

では、これまで科学的に明らかにされている空腹の効能を列挙しておきます。

空腹がもたらす圧倒的なメリット

  • 長寿遺伝子が活性化する
  • 免疫力が向上する
  • 脳が活性化する
  • 排泄が良くなる
  • 精神の安定が得られる
  • 体温が上がる

ではそれぞれ簡単に説明していきましょう。

1.長寿遺伝子が活性化する

2000年、米国マサチューセッツ工科大学で、空腹(飢餓)において長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が活性化し、健康長寿を促進するとの研究が発表されました。長寿遺伝子というのは、名の通りで長寿遺伝子には寿命を伸ばす働きがあるとされています。なぜ寿命が伸びるのか?それは長寿遺伝子には細胞を修復し、若返らせる働きがあるほか、体内の活性酸素を抑制し、動脈硬化や糖尿病認知症などの病気を予防するなど、体の健康を守って老化のスピードを遅らせる働きがあるからです。

この長寿遺伝子が、空腹によって活性化します。若返り効果もあるので、老けたくないとか歳をとりたくないという人は、この長寿遺伝子をいかに活性化させるかということがポイントになります。空腹はそのための、最強のスイッチといえます。

2.免疫力が向上する

なぜ、免疫力があがるのか?空腹になると、血液中の糖や脂肪、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足します。こうした栄養素を摂取して活動している血液中の白血球も「空腹」になるので、病原菌やアレルゲンや、ガン細胞などの異物を食べる力が増強されて免疫力が高まります。ですから、病気にかかると私たちの食欲は低下するのです。

3.脳が活性化する

空腹になると、私たちの胃から「グレリン」というホルモンの分泌量が多くなり、脳の働きを活性化させます。人類は空腹の連続であったがゆえに、グレリンが脳を活性化させることで、狩りや農作業を工夫したり、さまざまな機械を発明したりして、今日のように発展してきたのです。

4.排泄が良くなる

人間の生理には「吸収は排泄を阻害する」という鉄則があります。つまり、食べると消化するために、液が胃や小腸に集まり、排泄臓器の大腸や直腸、腎臓、膀胱への血流が少なくなるので排泄が不十分になります。これは逆もまた真なりで、「空腹(吸収する必要がない)は排泄を促進します」。よって究極の空腹状態である断食中は、さまざまな方法で毒素が排出されるのです。体内の排泄器官をフル回転させて、血液の汚れを体外へ出し、血液をきれいにして病気の予防、改善をするのです。

5.精神の安寧が得られる

「空腹」時は何か物足りない感じがしますが、心身ともにスッキリと軽くなることも実感するでしょう。それは空腹になると、脳から快感ホルモンのβエンドルフィンが分泌され、さらに気持ちを安定させる脳波アルファ波がでるからです。私たちは空腹によって、精神の安寧まで得られます。

6.体温が上がる

いきなりですが、小鳥や鶏が抱卵するときは、一日に一回ごく少量の餌をついばむだけで、ほとんど飲み食いはしません。 食べない方が卵をかえすために必要な体温が高くなるからです。

食べて食物を消化・吸収して熱をつくるよりも、体内に残っている糖や脂肪、老廃物を燃焼して産熱する方が、発熱効率が高まるからです。人間も動物も、ある程度以上の病気にかかったりけがをしたりすると必ず発熱し、食欲がなくなります。つまり、生命体が備えている治癒力は、究極的には「発熱」と「空腹」により発揮されるのです。お腹をすかせるとこの恩恵が十分に受けられるのです。

このように本書では、種々のたとえや症例を加えながら、この空腹の効能について平易に説明しました。「空腹力」を今後の健康生活に、大いに役立ててほしいと願ってやみません。

ニンジン・リンゴジュースの作り方

材料 は ニンジン 中2本( 400グラム 程度)とリンゴ 中1個(300グラム程度)です。
これで コップ3杯程度のニンジン・リンゴ・ジュース ができます。

ニンジンとリンゴはよく洗い、適当な大きさに切ります。ニンジンもリンゴも皮と種がついたままで、ジューサーにかけます。このとき、ミキサーではなく必ずジューサーを使ってください。ミキサーではある程度水分を入れなければ回転しませんし、ジュースとカスを分離することができず、100パーセント純粋なジュースを作ることができません。

これが 基本的な作り方ですが、冷え性の人は リンゴの量を減らしてください。また、次のような症状のある人は、それぞれの野菜を50~100グラム加えると効果が上がります。

  • 胃潰瘍、肝臓病、ガンの人はキャベツ
  • 高血圧、心臓病、むくみ 肥満の人はキュウリ
  • 気管支炎、肉食過多による下痢・便秘の人はパイナップル
  • 貧血、歯槽膿漏の人はイチゴ
  • 肝臓 病、心筋梗塞、脳梗塞などの人はセロリ
  • 糖尿病の人はタマネギ( これは20グラム程度)

そして作った ジュースはすぐに飲むようにしてください。 ただし、冷蔵庫に入れておいて、朝作っ たものを夕方に、夕方作ったものを翌朝飲むのであればいいでしょう。そのときにレモンを絞って入れておけば、酸化を防ぐことができ ます。

ショウガ紅茶の作り方

ショウガ紅茶の作り方はニンジン・リンゴ・ジュースに比べて手間がかかりません。
熱い紅茶にショウガ汁5~10滴か、おろしショウガひとつまみを入れ、黒砂糖か蜂蜜を加えて味つけをするだけです。
ショウガが切れていれば、チューブ入りのショウガでもかまいません。  

紅茶は、お茶の葉を発酵させたものですから、緑茶同様にカテキンが多く含まれているので殺菌作用や活性酸素を除去する働きがあります。さらには、カテキンからできるテアフラビンという赤の色素がインフルエンザや風邪のウイルスを殺してくれます。また、緑茶は南方産のため体を冷やしますが、熱を加え赤色に変化した紅茶は体を温める作用があります。さらにショウガは、漢方薬の約150種類のうち70%に使われているほど薬効の高いもので、体を温める効果が非常に強いのです。

わたしたちも、毎日16時間空腹にするプチ断食をして、この恩恵を体感しています。今回は3つのまとめしか取り上げていませんので、ほかのことが気になるとか、もっと詳しく知りたい方は、石原結實先生の「空腹はなぜいいか?」を、ぜひお読みになってください。

投稿者プロフィール

ほしの りか
ほしの りか
憧れを失った砂漠のような世界や心に、希望の虹をかけることが使命。
ジェネラリストタイプなので、なんでもそつなくこなします。