基礎代謝量の低下
まず大前提として、現代において食べたいように食べて健康を維持するというのは難しいということを覚えておいてください。素直に食べたいだけ食べ、飲みたいだけ飲んで、それで太ることもなく体もいたって健康だという人もいるでしょう。しかし、そういう人は気づかないうちに摂取するエネルギー以上に体を動かしています。食べたいだけ食べても、日頃仕事で体を動かしていたり、日常的に運動したりしていて、太りもせず健康であるのならばそれでもいいでしょう。しかし実際には、なかなか難しいものです。
学生時代までは体重が変わらなかったのに、就職したとたん太り始めてしまったとか、結婚した途端に太り始めたという方は多いと思います。現在はオフィスやパソコンに向かい、長時間座って仕事をすることが多いので、就職するとどうしても運動不足になりがちです。
また独身時代は、朝食を食べたり食べなかったりと、全体的な摂取カロリーが少なかった人が、結婚して三食きちんと食べるようになると食べ過ぎになる人だっています。そして、そういう生活が続くことによって30代から40代でメタボリックシンドロームになり、色々な病気を抱えるということになりやすいのです。
特に注意が必要なのは、学生時代に運動部などに所属していた人です。学生時代に何らかのスポーツをしている人は、現役時代はかなりたくさん食べますが、太ることはまずありません。摂取するカロリー以上に、運動でエネルギーを消費しているからです。しかしたいていの人は、それだけの量を食べるのが習慣になっており、社会に出て現役を退いたにも関わらず、食生活は変わらないので、運動不足のために太ってしまうのです。これは体には非常に良くない状態で、若いうちからメタボリックシンドローム予備軍になってしまいます。
さらに若いうちは痩せていたけど、中年になるにつれて太ってしまうのは、基礎代謝量が年をとるにつれて下がってしまうからです。基礎代謝とは簡単にいうと、ほっといても勝手に体が消費してくれるエネルギーのことです。この量が若い時は多いので、多少食べ過ぎたりしても太りませんが、年をとるにつれて体が勝手に消費してくれるエネルギーが下がってしまうため、若い頃と同じ食生活を続けていると太ってしまいます。
半日断食
私たちは自分で意識的に食べないということを選択しなければなりません。とはいえ「食べ過ぎるな!食べる量を減らせ!」と言われても、どのようにすればよいのか教えてくれよという人がいますので、本書で紹介されている最強の方法について解説していきます。
それは、半日断食と呼ばれるものです。
半日断食のやり方は非常にシンプルで、朝食を抜くだけです。筆者は、「現代人には朝食は不要。朝食を食べなくても頭は働く」と断言しています。こういうと、「朝食をとったほうがいい。朝食抜きは体に悪い」という説もある、という人がいますが、その理由として、朝食は必要だと主張する学者や研究者たちが、脳をはじめ全身の臓器を活動させるためには糖分が必要だという点を指摘しています。
人によっては確かに、糖分が不足すると全身がだるくなったり、頭が働かずにボーっとしてしまうことがあります。そのような場合、筆者が提案する半日断食では、ニンジン・リンゴジュースを飲むことをすすめています。朝食に、自然のブドウ糖と果糖をじゅうぶんに含んだニンジン・リンゴジュースを飲むと、それらの弊害はすべて解決されます。
そして、そもそも人によっては朝食欲がないという人もいます。食欲がない人は、朝食を食べないということが大切になります。本能が食べたくないといっているのですから、食べる必要はありません。朝食欲がある人、または朝食を抜くとあまり体調がよろしくないと感じる人は、ニンジン・リンゴジュースを朝食にする、半日断食を行うことを筆者はすすめています。
さて、では朝食を抜く半日断食をするとき、昼食と夕食はどんなものを食べるといいのかということについても少し触れておきます。
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