よく、店舗や公共施設などのトイレで次のような貼り紙を見かけます。
いつも綺麗に使っていただき、ありがとうございます
これは心理学を利用したもので、「前提挿入」といいます。でも、そんな難しい用語はどうでもよいのです。
この貼り紙のポイントを考えてください。
- お願いしていない
- 依頼していない
- 要求していない
ことに気づきませんか?
これにより、自然と「みんなきれいに使っているんだ」という思いが湧き、自分もきれいに使おうという意識が芽生えると言われています。
トイレをきれいに使ってもらうために、とても有効な方法です。
では、これが次のようになっていたらどうでしょう。
トイレはきれいに使ってくださいね
あなたはこれを見て、どんな感じがしますか?
- いちいちうるさいな
- 言われなくたってそうするよ
- きれいに使わないと決めつけてるな
- 偉そうに指図するな
- 逆に汚してやるぞ
極端な例ですが、こんなふうに反感がエスカレートしてしまいかねませんよね。
こんな貼り紙をする者には、あなたがトイレを汚す人かもしれないというネガティブな意識があるのです。
つまり、あなたがきれいに使ってくれない人だという意識があるから、お願いするわけです。こんなお願いをしている人たちは、自分がネガティブな意識を持っていることを暴露しているにすぎません。
そろそろネガティブな意識から解放されたくなりましたので、視点を変えてみましょう。
たしかに、この貼り紙の手法は、利用者を上手にコントロールする手段といえます。でも、高次元ライフでは、一つ上の次元から見ることでさらに気づきを得ることができます。
この貼り紙は、一切お願いをしていませんよね。なぜなら、お願いする必要がないからです。
とはいえ、すべての利用者が必ずきれいに使ってくれるからではありません。それなのにお願いしていないわけです。
そのお願いする必要がない衝撃の理由とは、トイレをきれいに使ってくれない人は●●●●●からです。
それにより、きれいに使ってくださる方々へ感謝することができるようになるのです。
- 低次元思考 → なんとかきれいに使わせたい(利用者を上手にコントロールする方法を探す)
- 高次元思考 → きれいに使っていただきありがたい(利用者に感謝する方法を導き出す)
つまり、ネガティブなことなどを意識せず、感謝することが大切なのです。
この感謝を忘れない姿勢ですが、セミナー等で聞いたことがありませんか?
今ある幸せに感謝することで、幸せな人生がやってくる
そんなこといわれたって、「どうすりゃいいのさ?」ですよね。
今回の記事は、その答をお伝えするためのものでした。
トイレをきれいに使ってもらいたいな…
だったら、まずは感謝してごらん
そんなこと言われても…汚す人に感謝するなんて…
きれいに使ってもらえたと仮定して、そのことに感謝するのです
きれいに使ってもらえたかどうかということは、どうでもいいことなのです。それよりも、感謝するということに意味があるのです。
まず、感謝することで、感謝したくなるような現実が引き寄せられるのですから。
さらに、「コップの水」のお話もよい例です。
その水が十分なのか足りないのかは、決まっていません。あなたが決めるのです。「ああ、まだこんなにある。ありがたいな」と感謝すればよいのです。
「ない」という不足に目を向けていては、幸せを感じることはできません。同じ状況でも、どこにフォーカスするかで感じ方がまったく変わってきますよね。
[参考]👉投影の法則